MRの勉強をしてみたら、僧帽弁の解剖がしっかりわかっていないことに気づいたので、
僧帽弁について復習してみた。
僧帽弁の機能的複合体
僧帽弁は複数の構成要素が集合してできている。
機能的複合体(mitral complex)
と呼ばれている。
構成要素は以下の4つ。
- 弁輪
- 弁尖
- 腱索
- 乳頭筋
これらに加え、左房と左室が解剖学連続性を持って、僧帽弁の機能に関係している。
弁輪
僧帽弁の起始部は数mm幅のバンド状の結合組織である。
これを
弁輪
と呼ぶ。
fibrous ring
とも言う。
弁尖
二葉構造
僧帽弁は二葉構造となっている。
- 前尖・・・舌
- 後尖・・・唇?
上記の二葉構造である。
前と後
に分けることができるのだ。
前尖は1つ、後尖は3つ
前尖がでかい。
前尖としっかりと接合できるように、
後尖は、
三つの弁葉(scallopと呼ばれる)
に分かれている。
この3つのscallopは
P1、P2、P3
と呼ばれ、
それに対応する前尖の部位を
A1、A2、A3
と呼んでいる。
交連部
交連部には
交連尖
が存在するが、肉眼でも識別難しく、画像検査ではさらに難しくなる。
収縮期は作用点になる部分?
収縮期に
弁腹が受け止める「心室→心房」方向への力
に抵抗するのが、
乳頭筋が心尖部方向に動く(弁尖と乳頭筋の距離が広がる)ことで生まれる「心房→心室方向」の力
である。
この力は、
腱索(このときに重要なのが二次腱索)を通じて弁尖に伝えられる。
したがって、弁尖は力の作用点であると言える。
上記の2つの力が釣り合うことで、僧帽弁は翻転することなく、閉鎖することができる。
腱索
腱索は2種類ある
一次腱索・・・弁尖先端付近に付着
二次腱索・・・弁尖の中間部に幅広く付着
乳頭筋
前外側乳頭筋群
後内側乳頭筋群
に分かれる。
それぞれ僧帽弁の左右半分を支配している。
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