第7回心電図検定まであと312日！
一日、一心電図
昨日は第6回心電図検定の合格通知が
合格者の皆さんの手元に届いたようですね！
合格の事実自体は、
学会のホームページでわかっていたかと思いますが、
合格証書を実際に手にすると
嬉しさ倍増ですよね！
また、
「ランク」
も知ることができて、
ますます喜びが増えた方もいれば、
思っていたランクではなくて、
来年へのリベンジを誓った方もいらっしゃるのでは
ないでしょうか？
いずれにしても、
心電図検定にチャレンジされた皆さん、
本当にお疲れさまでした！
では、
来年も
または
来年こそ
「心電図検定受けるぞ！」
という方は、今日も一緒に心電図を読んでいきましょう！
今日の心電図
ある日の朝、ナースステーションの
セントラルモニターのモニターアラームが
けたたましく鳴り響きました。
「VT」
のメッセージが画面上に出ています。
患者さんは
80歳代、男性
です。
ベッドサイドへ駆けつけてみると、
本人はけろっとして、
「どうしたの？」
とこちらを逆に心配してくれています。
では、心電図診断は？
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心電図診断は、
「4:1 心房粗動」
です。
実はこの心電図、
以前も取り扱ったことがあります。
心房粗動の心電図基本に関しては
こちらをご参照ください↓
「VT」かと大騒ぎとなった話、
思い出していただけたでしょうか？
心房粗動の伝導回路
今回は、
心房粗動にもう少しだけ踏み込みます。
押さえるべきは「通常型」
深堀りすると、
不整脈の世界は深淵すぎて、
帰ってこれなくなります。
なので、まずは王道をしっかり押さえましょう。
それが
通常型心房細動
です。
名前がまじで王道って感じです。
回路の場所
興奮が伝導していく回路は
三尖弁の周囲
に存在します
回路の向き
反時計方向
に回旋します。
のろのろ伝導
リエントリー回路が成立するための必須条件に
のろのろ伝導する部位が存在する
ことがあります。
こののろのろ伝導が起こる場所が、
解剖学的狭部
と呼ばれる部位です。
この解剖学的狭部で伝導が遅くなるため、
リエントリー回路が形成されます。
鋸歯状波(粗動波)を検討
解剖学的狭部を伝導するとき
→伝導に時間がかかる
→心電図ではなだらかな波形
※青線で描かれた部位
それ以外の部位を伝導するとき
→素早い伝導
→心電図で急峻な波形
※赤線と緑線で描かれた部位
となります。
少し理解は深まりましたか？
まずは通常型心房粗動をしっかりと抑えておきましょう。
不整脈を考えるとき
「りずむ」においての心電図判読するとき、
つまり
調律診断
をする際には、
心房と心室のそれぞれの振る舞い
を掌握することが必要です。
しかし、私達の手元にある心電図には、
1枚の紙上に
心房と心室の振る舞いが同時に
描かれております。
そこで私達は、
心房と心室を分離する
能力を養う必要があります。
を
とする能力です。
2つのお部屋で起こってる出来事が
どのように関連しているかは、
まずそれぞれのお部屋で起こっていることを
把握しておかなくてはなりません。
そうすることができるようになると、
不整脈の理解は格段に進むと思います。
一朝一夕でできるようになるものではありません。
日々の習慣の一つとして取り入れてみてください。
Take Home Message
・心房粗動は三尖弁周囲でリエントリー(回旋)起こる不整脈
・リエントリー回路の成立には、のろのろ伝導の「解剖学的狭部」が重要
・不整脈を理解するには、「心房」と「心室」を分離して考えることを習慣づける
では、またあした！
参考にしました
↓↓↓
・『心電図の読み方パーフェクトマニュアル』渡辺重行 編、羊土社
 |
心電図の読み方パーフェクトマニュアル 理論と波形パターンで徹底トレーニング！ [ 渡辺重行 ] 価格:6,380円 |
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