似ている心電図を考察してみた。。。
「洞性徐脈」 vs 「blocked SVPCの二段脈」vs 「2:1 AVB」
そっくりさん
「blocked SVPCの二段脈」と「2:1 房室ブロック(AVB)」は、
「洞性徐脈」にそっくりです。
・blocked SVPCの二段脈
・2:1 房室ブロック
洞性徐脈
blocked SVPCの2段脈
2:1 AVB
似ているところ
12誘導をぱっと見た際には、いずれも
洞性徐脈?
という印象をまず持つと思います。
そうです。
似ている点は
regularな徐脈
という点です。
見分けるポイント
ポイントはP!
ずばり、
PP間隔
です。
そしてこのPP間隔をきちんと把握するためには、
洞性徐脈?
と思ったら、
T波の中のP波を探す
ということをルーティンにしてください。
洞性徐脈のP
洞結節の機能が低下しておりますので、
P波は一定で少ない
ですね。
blocked SVPCの2段脈のP
T波の中にSVPCの異所性P波が隠れています。
期外収縮によるものなので、
あわてんぼさん
ですね。リズムが乱れちゃってます。
T波の中に潜り込んでいるので、
あるはず!という気持ちで探さないと、見逃してしまします!
P波は、一定ではないが実は多い
となります。
2:1房室ブロックのP
洞結節は通常通り機能(もしくは亢進)しておりますので、
P波は一定間隔で形成されてます。
房室結節機能が抑制されていることで、
2回に1回は心房からの電気伝導がブロックされてます。
房室結節でブロックされた場合は、QRSが形成されないため、
P波だけぽつんと、T波付近に形成されてますので、
見逃さないようにしてあげてください。
P波は、一定で実は多い
です。
臨床上のポイント
2:1 AVBは要注意!
やはり、2:1房室ブロックが最も重要でしょう。
高度房室ブロックへの進展が危惧されますので、運動負荷試験やアトロピン負荷試験で確認しておくことが必要です。
洞性徐脈は原因次第…
洞性徐脈も原因の有無を確認しておく必要があります。
・甲状腺機能低下
・電解質異常(高カリウム血症)
などが隠れていないか、確認しましょう!
blocked SVPCは症状ベースで!
SVPCはあまり恐れるに足らずですが、
SVPCによる自覚症状がある場合には、内服薬でコントロールし、
症状を軽減してあげたいですね!
まとめ
regularな徐脈の心電図 3人衆です!
T波に隠れたPを見つけることで、どのリズムかを見破ってください!!
参考
blog
・LITFL
↓ 「2:1AVB」や「高度AVB」の心電図を確認できます。
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