なんだかやばい雰囲気を醸し出している心電図、
左脚ブロックを整理してみた!
左脚ブロックの英語名
左脚ブロックは、
- 左 = left
- 脚 = bundle branch
- ブロック = block
で、LBBBと略されますね。
左脚ブロックは要注意!
まずは最も重要なこと
左脚ブロックは悪いもん(器質的心疾患)が隠れている!
必ず精査しよう!!
LBBBの波形
通常のLBBB
一般的な?LBBBの波形は以下のようになります。
wide QRSの波形が至るところに…
なんだか混乱します。
基本波形を暗記
とりあえず
「V1はW型、V6はM型」
と覚えましょう。
基本波形を理解
余裕のある方は、理解しましょう。
以下は、12誘導心電図の各誘導が
「どのあたりから心臓を眺めているのか」
をイラストにしたものです。
12誘導の各誘導はお隣さんたちとご近所グループを作っています。
同じご近所グループの誘導たちが見る心臓の電気活動は大体似ているのです。
そこで今回は、
左側と右側
といった形でざっくりわけました。
- 右側 → V1-3/aVR/ⅢaVF
- 左側 → aVLⅠ/V5-6
この考え方は、心電図学習において欠かせない考え方なので、
ここでじっくり理解してください。
そして、LBBBには2つの波形があります。
これを表にすると、
となります。
補足:左側誘導におけるRR’波形について
- R波にはっきりとしたくぼみがある → notch(ノッチ)タイプ 火山型
- R波にくぼみがない → slur(スラー)タイプ 剣型
見やすくすると…
色分けしてみましたので、
12誘導心電図に反映させると、
となります。
LBBBの診断基準
上記を踏まえ、診断基準をまとめると、
となります。
鑑別を要する心電図
V1誘導の波形が似ていることから、
下記の3疾患はよく鑑別に挙がってきます。
- 陳旧性前壁中隔心筋梗塞
- WPW症候群(B型/C型)
- 右室ペーシング
臨床でのポイント
はじめにも言いましたが、とにかく
心疾患の精査を行う
ことが重要です。
私は、精査の結果として判明した心疾患として、
・虚血性心疾患
・徐脈性不整脈
・心筋症
を経験したことがあります。
心電図検定でのポイント
・シンプルに波形がわかる(3級レベル)
・二方向性心室頻拍で左脚ブロック波形のVTを認識できる(1級レベル)
・WPW症候群(B型/C型)との鑑別ができる(1級レベル)
が公式問題では問われています。
波形が認識できることと、鑑別すべき疾患を押さえておくことが重要ですね。
今後深めたい関連事項
・左脚2枝説 vs 3枝説 vs 扇状説
・modified Sgarbossa criteria
・「septal q」ってほんとにあるの?
コメント
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